2日間限定~蒸し料理ランチ~営業の記録
美濃市の古民家ホテル NIPPONIA美濃商家町様の企画、「お山の上のおいしい時間」第一号として、蒸し料理ランチ営業をしました。
私が和せいろに出会った町、美濃市。
4年前に引っ越してきてから、豊かな自然に今も魅了され続けています。

販売、料理教室という普段の枠を飛び出す機会にドキドキしながらも、美濃をイメージしたメニューにしようと、ワクワクと計画や準備を進めました。
近くの道の駅で販売されている新鮮な野菜と、近隣の酒造の調味料を使い、全て蒸して作る、素材の味が主役のやさしい味わいのランチになりました。
少し長くなりますが、メニューとこだわりをご紹介します。
かにおこわ
和せいろのルーツは、もち米を蒸すために使われた、甑(こしき)という土器にあります。
じっくりと蒸し上げることで生まれる、もち米の輝きは格別!
美濃の雪と手すき和紙をイメージしました。
調味料にかなりこだわりました。
信田巻(しのだまき)
油揚げを使ったお料理を、信田と言います。
鶏ひき肉ににんじんなどの具を混ぜ込み、油あげで丁寧に巻きました。
蒸し上げることで、ふんわりとした食感と、素材の味がひきたちます。
口に運ぶと、やさしい甘みが重なり、心までほっと温まる一品です。
こちらの信田巻からイメージしていただきたいのは、美濃の大矢田神社の境内に広がる紅葉のグラデーション。
黄金色や橙色、深紅の葉が重なり合うように、信太巻の具材の彩りが断面に美しく映えます。

季節の蒸し野菜
さつまいも、かぼちゃ、ブロッコリー、カリフラワー、れんこん、椎茸、白菜
じっくりと蒸し上げることで、野菜の甘みが増します。
根菜類に合う、くるみ味噌を添えました。
えびしんじょのお吸い物
美濃の春をイメージしました。
美濃の春の風物詩と言えば、美濃まつり。
地元の八幡神社のお祭りです。
たくさんの和紙の花が付いたおみこしが舞う、うららかな春空の下、町の人々の掛け声に美濃の町並みは活気づきます。
えびの旨みがふわりと広がるお吸い物に、
春に開花するみつまたの花に見立てた柚子をあしらいました。
1月の寒さの中にも、春の陽気を思い出していただけるようにと想いを込めた、春を呼ぶ一椀です。
たたきごぼう
今回のイベントをきっかけに、改めて美濃を知ろうと市内にある和紙の里会館へ行ってみました。
和紙の原料となる、楮(こうぞ)の束の展示があり、
樹皮をはぎやすくするために、蒸して使われていたということを見て、
これは、ごぼうだ!と今回のメニューに結び付きました。
意外かもしれませんが、ごぼうは蒸しても美味しいです。
ランチ営業日と同日に、楮の寒ざらしが行われたようです。
寒ざらしは、楮を白くするために、川の流れを利用する天然の漂白方法です。
見てみたかったなあ。
きのこと春菊のお浸し
こちらは美濃の要素はないのですが、私のおすすめメニューです。
せいろで蒸したきのこは旨味が凝縮し、食感も特徴的です。
~デザート~
蒸しプリン
なめらかな優しい蒸しプリンです。
浮島
白あんベースの蒸しケーキです。
しっとりふわふわな食感と、優しい味わいが口の中に広がります。
和せいろは和菓子作りにも向いていて、楽しいんですよ♪
コーヒーまたは紅茶
コーヒーは、岐阜県八百津町の珈琲こよみ様にお願いして誕生した、オリジナルブレンドです。
湯気の優しさをイメージし、スッキリと飲みやすさにこだわりました。
オーガニック、フェアトレード豆を使用しています。
レッスン後のお楽しみとしてもご好評いただいております。

無事に終了するか、お客様に納得していただけるか、始まるまではとてもドキドキしました。
湯気で温まったお客様のお顔に笑顔が見られ、私自身もいつも通りふるまえたことで、少しほっとした初日でした。
違う組のお客様同士がお話するタイミングがあったり、相席のテーブルでもお話が盛り上がっていたりと、想像以上にあたたかな時間でした。
普段と違うことをして疲れ果てるのかな、なんて想像していましたが、全くそんなことはなく、皆様の笑顔にとても元気をいただけました。
2日目は途中から雪が降り、冬らしい天候でしたが、無事終了することができました。
料理教室もランチ営業も、目指すところは同じ。
人と人の交流が生まれ、いい時間だったなあと、あたたかい気持ちが残る。
そんなひとときになっていたら嬉しいです。
お越しいただいたお客様、NIPPONIA美濃商家町様、お手伝いをお願いした信頼できる生徒様には感謝しかありません。


