kitoteを始めた本当のきっかけ
本日のコラムは、和せいろやお料理のご紹介ではなく、
kitoteの中の人たち(私と夫)のお話です。
突然ですが、お読みいただけると嬉しいです。
(*障害についての内容がありますので、抵抗があるなと感じる方は、続きを読むのはお控えください。)

マルシェ出店時の私と夫
Kitoteはキトテと読み、木と手を表します。
手触り
手仕事
手作り
など「手」には、様々な想いが込められています。
何よりも手の感覚を大切にする夫が名付けました。
夫は進行性の視覚障害があります。
全盲ではありませんが、見えにくい「ロービジョン」の状態です。
10年程前に診断されてから、家族以外には打ち明けず、見えていると信じ過ごしてきた夫ですが、フィールドワークが欠かせない木工の専門学校に入学したことをきっかけに、障がいに向き合い、白杖ユーザーになりました。
家族としても、生き方を考えさせられた期間です。
(白杖って見えない人が使うものだと思っていましたが、見えにくい人も使う物だと知りました。)

自然はどんな時も寄り添ってくれる
当初は、夫婦で和せいろを作り、販売していくという夢を持って進んでいましたが、
見えにくさを抱えて職人になるということは、現実的ではありませんでした。
諦めるしかないよね。という状況の中で、夫の先輩であるYさんに、
「できないことは人にやってもらっても良い」という言葉をかけていただきました。
キラキラとした目でお話される姿に勇気付けられて、
せいろを広める活動ならできるかもと、主に私が方向転換し、ネットショップという道にたどり着いた訳です。
kitoteはいろいろな方の救いの手があったからこそ始まり、
この瞬間まで続いています。
関わってくださる方々には感謝しかありません。
私たち夫婦にとってkitoteは、
これまで生きてきた証でもあり、生きていく意味である、人生をかけて育てていきたい大切な存在です。
「木の道具に出会えてよかった」
私たちが心からそう思っているように、
kitoteのアイテムが誰かの救いの手になるかもしれない。
些細なことでも救いや癒しになってほしい。
そんな想いで活動を続けています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は、私が料理教室を開催する理由や想いについてお話させてください。